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【ドッグトレーナーが教える!】愛犬との生活をスムーズにする「2つ」のしつけ

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飼い主さんと愛犬の楽しい生活に欠かすことのできないのは「しつけ」です。このしつけが正しくできないと、愛犬がいうことを聞かなかったり、最悪の場合は信頼関係が崩れてしまったりと、愛犬に多大なストレスを与えてしまう可能性もあります。今回の記事では、知っておくと便利なしつけの基本と、注意が必要なしつけを解説します。

この記事の監修者

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鹿野 正顕

ドッグトレーナー(CPDT-KA)/学術博士
スタディ・ドッグ・スクール 代表
株式会社Animal Life Solutions 代表取締役社長
日本ペットドッグトレーナーズ協会 理事長

これだけは教えたい基本のしつけ2つ!

飼い主さんと愛犬が心地よく生活を送るための基本のしつけはたった2つです。1つ目は「褒め言葉を教える」、2つ目は「名前を呼んで意識を向けてもらう」です。この基本のしつけができるようになれば、今後のコミュニケーションやトリック(芸)を教える際に効率よく覚えてもらえるので、ぜひ参考にしてみてください。

しつけの基本1つ目「褒め言葉を教える」

犬に新しいことを教える時は、褒めて教える方が効率的であるということが分かっています。動物の脳の中には、嬉しく感じたり褒められたりした時に働く「報酬系の回路」と、不安や恐怖を感じた時に働く「嫌悪系の回路」があります。犬は報酬系の回路が大半を占めているため、喜ばせながら教えた方が学習の効率が良いのです。
反対に、叱ることばかりを中心にしてしまうと、飼い主さんと愛犬の関係はどんどん悪化していきます。

褒め言葉を教える方法

褒め言葉を家族の中で統一し、その言葉と嬉しい感情を結び付けてあげることが重要です。
具体的には、「いい子だね」「グッド」などの統一した褒め言葉をかけた後に、愛犬の好物のおやつをご褒美としてあげましょう。これを繰り返し行い、「褒め言葉=嬉しい気持ちになる」と覚えてもらうことが重要です。愛犬の中で「褒め言葉」と「嬉しい気持ちになる」が結び付くと、ご褒美をあげなくても褒めるだけで愛犬が喜んでくれるようになるので、ご褒美をあげる回数を減らすことにも繋がります。

しつけの基本2つ目「名前を呼んで意識を向けてもらう」

しつけの基本2つ目は、「名前を呼んで意識を向けてもらう」です。
どんなにトレーニングが進んでいるわんちゃんでも、飼い主さんに集中してくれないと、きちんと飼い主さんの指示に応じることができなくなってしまいます。言い換えると、飼い主さんに集中さえしてくれれば、他のわんちゃんを見て吠えてしまう、散歩中に愛犬が飼い主さんを引っ張ってしまう、というような問題も解決することができます。
また、飼い主さんと愛犬が見つめあうと、お互いの体の中で「オキシトシン」という幸福ホルモンが分泌されるようになります。これは、お互いの絆の形成に繋がるため、コミュニケーションやしつけにおいてとても重要な役割を果たします。
日ごろから名前を呼んで意識を向ける練習をすれば、愛犬は自然と飼い主を見つめる頻度が増えるため 、お互いの絆を深める重要な練習になります。

意識を向けてもらう方法

愛犬の名前を呼んだ時、ちょっとでも飼い主さんの方向に意識を向けたらすぐに褒め言葉をかけてあげておやつなどのご褒美をあげましょう。そうすることで、「意識を向けると嬉しい気持ちになる」と覚えてくれます。
ただし、ご褒美を見せながら名前を呼んではいけません。ご褒美を見せながら名前を呼ぶと、ご褒美に意識が向き、ただ ご褒美見ている状態になってしまいます。必ず飼い主さんを見たタイミングで褒め言葉をかけてあげ、最後にご褒美をあげることが重要です。

「ダメ!」と叱ってしつけるのは注意が必要

飼い主さんの中には「ダメ!」と言って愛犬をしつけようとしている方がいますが、そもそも犬は人間の言葉が分からないし、善悪の判断がつかないため、「ダメ」と言われても「やってはいけない」と理解することは難しいです。「ダメ」と言ってやめてくれるわんちゃんもいますが、それは「ダメ」と言われると恐怖や不安を感じるということを愛犬が学習したからです。先程説明した基本のしつけの方法を悪い方で覚えてしまったパターンです。
やめてほしい行動だからといって、飼い主さんが叱ったり怒鳴ったりしてやめさせてしまうと、愛犬は恐怖や不安を感じてしまい、飼い主さんと愛犬の関係性が悪化してしまう可能性があります。
そのため、してほしくないことを叱ってやめさせるのではなく、してほしいことを褒めて教える方が信頼関係を崩すことなく効率よくしつけをすることができます。

まとめ

犬は報酬系の回路が大半を占めているため、褒めたり喜ばせたりしながら教えた方が効率よく学習してくれます。そのための一歩として、まずは褒め言葉を認識してもらい、何か指示をする時やコミュニケーションをとる時には飼い主さんに意識を向けてもらうことが重要です。これから新しくわんちゃんを迎える飼い主さんや正しいしつけをしたい飼い主さんは、まずはこれを繰り返し練習して実践してみてください。

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「わんちゃんとの生活をスムーズにする2つのしつけ」
「「ダメ」っていうこと自体は意味がない!?」

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