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猫を抱っこしたい…!嫌がる猫の上手な方法とNG抱っこを紹介

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大好きな愛猫を、どうしても抱っこしたいと思う飼い主さんも多いでしょう。ですが、明らかに嫌がられてしまう時は、やり方やタイミングが誤っているかもしれません。そこでこの記事では、猫の正しい抱っこの手法をレクチャーします。上手くいきやすいタイミングやNGな抱っこの方法も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください

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猫は警戒心の強い生き物なので基本抱っこは好まない

そもそも猫は警戒心が強く、抱っこは基本的に好みません。というのも、野生の猫は単独で暮らしており、動きが制限されるのを極度に嫌うからです。長らくペットとして飼われるようになった現在でも、危機的状況になったらいつでも逃げられるよう常に警戒をしています。 その一方で、抱っこが好きな猫種も存在します。甘えん坊な猫種は抱っこも好きな傾向にあると言われています。

猫が抱っこを好きになる・嫌がるかは性格や育ち方によっても異なる

猫種だけでなく、性格や育ち方も抱っこを好むかどうか左右する要素です。性格や育った環境、子猫期に触れ合う人との関係性で異なるでしょう。 甘えん坊な性格なら、抱っこが好きな子が多いでしょう。一方、何に対しても興味を持つ好奇心旺盛でアクティブな性格なら、動きを止められる抱っこは嫌がられます。 また、まれに「抱き癖」がついている猫も。飼い主さんについて回り、頻繁に抱っこをせがむように微笑ましい姿を見せる猫もいます。「抱き癖」は悪いもののように思えますが、猫と飼い主さんの関係性としては良いものです。猫がせがむのであれば、存分に抱っこしてあげてください。 なお、猫が抱っこ嫌いにならないコツは、わんぱくな子猫期の抱っこを10秒以内にとどめること。抱っこの後にご飯やおやつなど「良いこと」と紐づけると、印象が良くなるので試してみてください。

猫が抱っこ好きになる上手な抱っこの手法

猫が抱っこ好きになる上手な手順とポイントを5つまとめてみました。 性格や育った環境だけでなく、猫が好む抱っこの手法を知っておく事も重要です。参考にしながら、嫌がらない猫の抱っこの手法をマスターしてください。

猫をよく観察した上で静かに待つ

まず、猫をしっかりと観察しながら、静かにじっと機会を窺いましょう。

良いタイミング

・リラックスしている時

・くつろいでいる時

・飼い主さんに甘えにきた時

悪いタイミング ・興奮している時

抱っこは、猫がリラックスしているときに行うのがベストです。歩いている時や興奮して駆け回っている時に試みても、逃げられる確率が高いので、落ち着くのを静かに待ちます。

飼い主さんのそばで愛猫がくつろいでいたり、甘えにきたりした時は絶好のチャンスです。顔から体をなでて、様子を見ながら抱っこしましょう。また、チャンスを逃がすまいと、急に抱っこしてはいけません。いきなり行動を制限されることを嫌がる猫も多いため、抱っこ嫌いになってしまうかもしれません。

飼い主は座る

飼い主さんは、座ってスタンバイしておきましょう。抱っこの際も座ったままで行います。 慣れていない猫に対して、立ったままの抱っこは急にすり抜けられる可能性があるので危険です。子猫だと落下時に怪我をしてしまうケースがあります。座った状態で安全に抱っこしてください。

猫の脇に手を入れ、お尻を持ってゆっくりと持ち上げる

抱っこしても良さそうになったら、猫の脇(前足のつけ根)に手を入れ、もう片方の手でお尻を持って猫をゆっくりと持ち上げます。その際に、高く上げすぎないように気を付けましょう。 もし抱っこを嫌がるようなら、その場は諦めて下ろしてあげることが大切です。猫のことを考えずに無理やり抱っこをすると、抱っこ嫌いになりかねません。

片方の手でお尻を支えつつ身体にそっと寄せる

持ち上げたら、手でお尻を支えながら、そっと飼い主さんの体に寄せて不安定さをなくしましょう。 片手で猫を持ち上げるのが難しい場合は、愛猫を飼い主さんの片方の肩に乗せて担ぐような「肩抱っこ」をしてみてください。 その際に、「肩で前足」「腕でお尻」を支えてあげれば安定感がでます。また、「肩抱っこ」は飼い主さんと密着するので、おとなしく抱っこさせてくれる猫も多いでしょう。 抱っこしてもグラグラすることもなく、大柄な猫ちゃんでも抱っこできるのでおすすめです。

膝の上に乗せて安定させる

お尻に手を添えたら、膝の上に乗せるとさらに安定します。抱っこをすると足が浮いてしまい、抱っこに不慣れな猫にとっては落ち着きません。膝に乗せて猫の足を固定することで、足の不安定さは解消されます。猫が安心できる状況を作ることが重要です。

猫を抱っこできる良いタイミング

次に猫を抱っこするのに良いタイミングですが、主に猫ちゃんがリラックスしている時です。では、具体的にどのようなシーンなら、抱っこしやすいのでしょうか。抱っこしやすい3つの機会を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

飼い主が帰宅した時

飼い主さんが帰宅した時は、猫を抱っこできる絶好の機会です。以下のようなサインが確認できたら、飼い主の帰宅を喜んでいます。

【帰宅が嬉しいサイン】

・玄関まで出迎えてくれる

・飼い主さんにお腹を見せる

愛猫が出迎えてくれたときは機嫌が良く、飼い主さんが帰ってきたのを喜んでいる証拠です。猫ちゃんによっては抱っこをせがむケースもあります。 また、出迎えてくれなくても、飼い主さんに気づいてお腹を見せたり、喉をゴロゴロと鳴らしてすり寄ってきたりするなら、嬉しいと感じています。頭や顔をなでた後、愛猫の脇に手を回すと抱っこを受け入れてくれる可能性が高いでしょう。

猫から寄ってきた時

自宅にいる時など、猫ちゃんの方から近寄ってきた場合は構ってほしいときや遊んでほしいときです。愛猫は飼い主さんに心を許している状態のため、抱っこは成功しやすいでしょう。 ただし、遊んでほしいのに何の前触れも無く突然抱っこされても、猫にとってみればただ動きを止められただけにすぎません。 まずは愛猫がどうしてほしいのかを考えてみてください。遊んだりなでたりしてコミュニケーションを取った後に、抱っこへと繋げていきます。

猫が温まりたい時

猫ちゃんが飼い主さんで温まりたい時も、チャンス到来です。 猫は寒がりであり、冬場は飼い主さんの側や膝の上などで温まろうとします。そこで温まりにきたら、顔周りや猫ちゃんが好きな部分をなでて、リラックスさせましょう。 ゴロゴロ喉を鳴らすほど機嫌が良ければ、抱っこを許してくれるかもしれません。抱っこは温かくて気持ちいいものだと感じるようになれば、抱っこが好きになるでしょう。

猫が抱っこ嫌いになるNGな抱っこ

一方で、猫が苦手な抱っこの方法やタイミングを紹介します。ダメなタイミングで抱っこを迫ると、嫌がられて抱っこに対するイメージを悪くさせかねません。以下で紹介するポイントをおさえて、抱っこにチャレンジしてみてください。

嫌がる猫を無理に抱っこする

猫が嫌がっているにも関わらず、無理に抱っこしてはいけません。いつもは抱っこをさせてくれても、嫌がる時があるなら今はそんな気分ではないのでしょう。

【抱っこを嫌がるしぐさ】

・逃げようとする

・体をねじる

・体をそらす

猫は、一度嫌な思いをするとそのことを覚えている傾向があります。無理に何度も抱っこしてしまうと、抱っこ嫌いになってしまうかもしれません。

外を眺めているとき・毛づくろい中に抱っこする

猫ちゃんが何か別のことをしているときに、抱っこしようとしてはいけません。行動を遮ることとなり、不快感を与えてしまいます。 ・外を一生懸命眺めている時 ・グルーミング中 ・トイレ中 ・遊びの真っ最中 人間の都合だけで振り回さないように、愛猫の気持ちも大事にすることが重要です。

仰向けで抱っこする

人間の赤ちゃんに行うような仰向けの抱っこは、猫に対して行わないようにしてください。というのも、猫の弱点であるお腹が無防備になるからです。仰向けの抱っこは、多くの人が正しいと勘違いしている抱っこの手法です。 猫の内臓は下向きを正常な向きとして作られており、仰向けは内臓に余計な負担をかけてしまいます。仰向けの抱っこは猫が嫌がる上に、健康にも良くない態勢だと把握しておきましょう。

立った状態で抱っこする

立った状態で抱っこすると、猫が逃げた時に落としてしまい、高いところからの衝撃で痛い思いや怪我をさせる危険があります。 また、固まっているのをおとなしいと勘違いして、「抱っこが好きなんだ」と誤解しないようにしましょう。怖くて動けなくなっている可能性があります。 高くて怖いうえに嫌な抱っこを長時間されたとなると、飼い主さんとの信頼関係も崩れかねません。愛猫を危険にさらさないためにも、抱っこは座ってからしましょう。

いつもと違う環境で抱っこする

いつもと異なる環境下における抱っこは、猫にとってリラックスできません。抱っこもそれほど好いていない猫なら、余計に抱っこが嫌いになる可能性もあります。 例えば、自宅ではなく実家に連れて行った時や、友人や知人などの来客がいる状態がいつもと違う環境に該当します。このように慣れない環境での抱っこの経験が、抱っこ嫌いになるきっかけになるかもしれません。 大前提として、猫は安定した環境を好みます。リラックスできる環境で、心地よく抱っこしてあげることが猫にとって重要だと把握しましょう。

猫を抱っこするならゆっくり優しくしよう

猫の抱っこは、リラックスした状態の時にゆっくりと優しく行いましょう。 基本的に、猫は身体が拘束されて自由が利かない抱っこを好みません。もし嫌がる仕草を見せたら、すぐに離してあげることも大切です。愛猫を抱っこするベストな機会と正しいやり方を知り、猫を第一に考えた上で抱っこにトライしてください。

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