猫のクラッキングについて知ろう!理由・対処法・鳴き声のバリエーションも紹介
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猫ちゃんが窓の外を見ながら、「カカカッ」と鳴いているのを見たことはありませんか?これは、クラッキングと呼ばれる行為です。主に獲物を発見したときにするケースが多いです。この記事では、なぜ猫がクラッキングをするのか、その理由を紹介します。獲物がいないのにクラッキングをしている場合も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
猫のクラッキングとは「クククッ」「カカカッ」など興奮状態で鳴くこと
そもそも猫のクラッキングとは、「クククッ」「カカカッ」と音を鳴らす行為のこと。猫が持つ狩猟本能から、主に獲物がいて興奮しているときに発します。 口を閉じているのが特徴で、音は非常に小さく、耳を澄まさなければ聞こえません。室内飼いの猫だと、窓から見える鳥や壁の高いところに止まっている虫に対してクラッキングをする姿も見られます。
猫がクラッキングする理由
猫がクラッキングをするのは、主に3 つの理由があげられます。それぞれについて詳細を紹介していきましょう。
狩猟本能があるため
猫には獲物を狩る狩猟本能があり、クラッキングは狩猟本能から行うと考えられています。 飼い猫の場合、おもちゃを追いかけ回すときにも見受けられます。徐々に興奮し、捕まえたい気持ちを抑えきれず、おもちゃに向かってクラッキングをします。
捕まえられないもどかしさ・欲求不満があるため
窓を眺めながらクラッキングをしていたら、狙った獲物を捕まえられないもどかしさを感じているのかもしれません。「すぐそこに鳥やネズミなどの獲物が見えている」「届きそうなのに追いかけられない」などでもどかしさを感じているのでしょう。 なお、私たちには何も見えていないのにクラッキングをしているケースもあります。実は、目に見えないくらいの小さな虫や反射した光に反応することもあるようです。
警戒心や不安があるため
よくわからないものへの警戒心や不安で、クラッキングをすることもあります。 猫にとっては、状況が飲み込めず危険や不安を感じていて、それを飼い主さんにアピールする目的でクラッキングをします。言葉で表現するなら、「これはどういうこと?」「何かわからず怖い!」といった感じでしょうか。 このクラッキングは、飼い主さんを危険から守る目的や、飼い主さんと危険を共有したいからと考えられています。
ストレスが原因となっていることも?
ストレスが直接的な原因でクラッキングすることはありませんが、先に述べたように獲物が捕まえられずにモヤモヤした気持ちが行動として現れている可能性は十分にあるため、おもちゃを使いながら適度に発散してあげましょう。
クラッキングしない猫もいる
なお、獲物を狩る必要がない室内飼いの猫は、必ずしもクラッキングするとは限りません。愛猫がクラッキングをする姿を見たことがなくても、心配する必要はないでしょう。 また、実はできないわけではなく、私たちが気づいていない場合があります。上手に声が出ず、歯をカチカチと鳴らすだけだと分かりにくいため、見逃しているかもしれません。 窓際で集中して何かを見つめているときや夢中になって遊んでいるときなど、愛猫を観察してみてください。
クラッキング以外で猫の鳴き声のバリエーションを紹介
猫は、コミュニケーションの一環として鳴き声を発することがあります。猫の気持ちや考えていることは、鳴き声から判断できることもあるでしょう。 基本的に、高い声なら機嫌が良く、低い声は機嫌が悪い状態を示します。鳴き方でも語尾が上がれば愛情を示しており、語尾が下がれば怒っている証と言えます。 それでは、鳴き声のバリエーションを簡単に紹介していきます。それぞれ参考にしてみてください。
ニャー
「ニャー」は、猫同士の挨拶みたいなものです。敵意がないことを示しています。 飼い主さんが愛猫に話しかけると、このような声で返事しているかのように鳴くときがあります。まるで会話をしているようにも聞こえるでしょう。良い関係性が作れている証拠です。
ニャッ
朝「おはよう」と声をかけると、「二ャッ」と鳴き声で返事をしてくれることがあります。 なでたときや名前を呼んだりしたときにも、「ニャッ」と鳴くことから、猫なりに返事をしているのでしょう。その他にも、飼い主さんの帰宅ときに「ニャッニャッ」と言いながら近寄るケースがあります。このタイミングなら「お帰り!」と言いたいのかもしれません。
ニャーン
飼い主さんをまっすぐ見つめて鳴くときは、暇だから遊んでほしかったりご飯が欲しかったりなど、何かを訴えています。 遊んでほしいときは、前足でちょんちょんしたり足元にごろんと寝転がったりして甘えた行動を見せます。 またご飯が欲しいときは、足元にすり寄りながら飼い主さんの顔を見つめて鳴くでしょう。鳴き声だけでなく行動にも違いがあるので猫ちゃんをよく観察してみてください。
ウゥー・アゥー
「ウゥー・アゥー」と唸るような低い声で鳴くときは、機嫌が悪いです。主に、ケンカ前の威嚇や怖いと感じているときに聞くでしょう。 体を少しでも大きく見せるために背中から尻尾にかけて毛が逆立ち、耳は後ろに倒れて表情は強張ります。
ンー・ムー
「ンー」「ムー」と低い声で口を開けずに唸るときは、機嫌が悪いことを示しています。飼い主さんに対して不満を示しているのかもしれません。
カッ・シャー
「カッ」「シャー」という鳴き声は、攻撃前の威嚇音です。多くはこの後手が出たり、反撃に出たりなど行動が伴います。 「ウゥー・アゥー」よりもエスカレートして犬歯をむき出しにし、「攻撃するぞ」と脅しています。 猫が「シャー」とする理由などについて詳しくは以下の記事をご参考ください。
ゴロゴロ・グルグル
「ゴロゴロ」「グルグル」という声は、猫の機嫌が良いときに聞こえる音です。 頭や顔をなでると喉がゴロゴロと鳴り、リラックスしているときや安心しているときに発します。 猫が「ゴロゴロ」と鳴く理由などについて詳しくは以下の記事をご参考ください。
猫がゴロゴロと鳴くのはなぜ?3つの理由と、注意すべき場合を解説!
サイレントミャオ・サイレントニャー
口を開けて声が出ていない鳴き方を「サイレントミャオ」や「サイレントニャー」と呼ばれています。 サイレントニャーを見たとき、「声が出せないのでは?」と心配する飼い主さんは多いでしょう。実は、飼い主さんに対する最大級の愛情表現と言われています。サイレントニャーは、子猫が母猫を呼んだり甘えたりするときに行います。猫にしか聞き取れない周波数で鳴いており、実際には声が出ているのです。
クラッキングは猫の自然な行動!なぜしているのかは観察しておこう
クラッキングは、猫に秘めた狩猟本能に伴って起こる行動です。狩るに狩れない状況でもどかしく、ストレスに繋がる可能性もあるためおもちゃで遊んであげるなど適度に発散させましょう。飼い主さんに対しての要求の意味もあるため、クラッキングの原因を観察しておくことが重要です。クラッキングを含めた愛猫の鳴き方で感情を理解し、状況に合わせて対処してあげてください。