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【専門家監修】犬を上手にだっこする方法を解説!してはいけないNGポイントもご紹介

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愛犬はだっこが好きですか?わんちゃんを上手にだっこすれば、スキンシップや危険の回避など、さまざまなメリットがあります。この記事ではだっこの方法や注意したいポイントを解説しますので、ぜひ参考にしてください。

この記事の監修者

秋山 蘭のイメージ画像

秋山 蘭

ヤマザキ動物看護大学 動物臨床栄養学研究室
助教 [修士(獣医保健看護学)・愛玩動物看護師・ペット栄養管理士・CRT]

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犬をだっこするのはOK?だっこする3つのメリット


わんちゃんをだっこすること自体は問題ありません。だっこの好き嫌いはわんちゃんによって異なりますが、正しい方法でだっこすることは、メリットがある行為と言えるでしょう。具体的なメリットを3つご紹介します。

スキンシップになる


まず1つ目のメリットは、「スキンシップになること」です。だっこは貴重な触れ合いの機会で、飼い主さんの体温や愛情を愛犬に伝えることができます。愛犬と普段から良い関係が築かれていれば、だっこすることで親密さがより深まるでしょう。

危険を回避できる


メリットの2つ目は「危険を回避できること」です。家の外には様々な危険が潜んでいます。車の往来が多い場所や他のわんちゃんがいる場所などを通る時、思わぬ出来事を回避するためにだっこしてあげると良いでしょう。

移動しやすくなる


例えば雨でぬかるんだ道や日射しで熱くなった道、凍結した場所など、わんちゃんに歩かせたくない場所でだっこしてあげたいものです。また、建物内でも動物病院やトリミングサロン、またペットを抱えて入店できるお店に入る時など、だっこができるとスムーズです。

犬をだっこする正しい方法


わんちゃんに負担をかけないようだっこする時に大切なのは、適当に抱え上げてしまわないことです。安心して体を預けてもらえるよう気を配りましょう。
まず、押さえておきたいポイントは、以下の3点です。

・正面や真後ろではなく、真横から密着して抱き上げる
・背中が曲がらないように向きに気を付ける
・強すぎず弱すぎない力で、わんちゃんが好みのポジションに落ち着けるよう支える

だっこに慣れていないわんちゃんは、何をされるか分からないため恐怖心から暴れてしまう場合があります。だっこする前に「だっこするよ」と優しく声をかけるなどして、なるべく恐怖心を和らげてあげてください。

わんちゃんの体の大きさによってだっこの方法が異なります。ここからは、サイズ別に解説しましょう。ただし、正しい方法は一つではありません。あくまでも、わんちゃんに負担をかけない方法の一例としてご参照ください。

小型犬〜中型をだっこする場合


小型犬、小さめの中型犬をだっこする場合は、以下の手順で行いましょう。

1.わんちゃんを立たせ、飼い主さんから見て横向きにする
2.わんちゃんを抱え込むように前足の後ろから手を入れて前胸を持ち、同時に肘でわんちゃんのお尻の辺りを挟み込むようにする。もう片方の手は、わんちゃんの前から胸の辺りを支えるようにして少し持ち上げる

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3.少し持ち上げたら、胸を支えていた手でわんちゃんのお尻を持つ。この時、わんちゃんの背骨が縦にならないよう注意する
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4.わんちゃんの体を密着させながら立ち上がる

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中型犬~大型犬をだっこする場合


大きめの中型犬、大型犬をだっこする手順をご紹介します。
体重の重い大型犬は、飼い主さんにもわんちゃんにもリスクがあるので、決して無理にだっこしないようにしましょう。場合によっては、安全のために2名以上でだっこすることも検討してください。

1. わんちゃんを立たせ、飼い主さんから見て横向きにする
2.飼い主さんは立て膝になり、立てた膝をわんちゃんの前胸に当たるようにする。もう一方の膝をわんちゃんの前足と後ろ足の間に入れて、持ち上げる体勢を整える

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3. わんちゃんの前胸辺りとお尻辺りにそれぞれ腕を回し、抱え込むようにする。この時、飼い主さんの胸とわんちゃんの横腹を密着させる

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4. 体を密着させたまま、わんちゃんの背骨が水平になっていることを意識しつつ、立ち上がる

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犬をだっこする間違った方法


間違った方法でだっこしてしまうと、わんちゃんに不必要な負担をかけてしまい、だっこを嫌がるようになる場合もあります。ついやってしまいがちなNG方法を見ていきましょう。

【間違った方法】


・万歳させるようにだっこする(わきの下に両手を入れて持ち上げる方法)
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わんちゃんの肩や腰に負担がかかります。また、もしわんちゃんが暴れると落下の危険があります。

・仰向けだっこ(お姫様だっこ)

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背中が湾曲した状態になり、腰に負担がかかります。臓器にも負担がかかる、また呼吸もしにくくなると言われています。

・下半身が垂れ下がった状態でのだっこ

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万歳だっこと同じように、腰に負担がかかるのでやめましょう。

これはNG!犬をだっこする時の注意点


NG方法とは別に、わんちゃんをだっこする時に避けるべきポイントがあります。これは仮に正しい方法でだっこする場合でも意識すべきポイントです。代表的なものを2点ご紹介します。

嫌がっているのに強制的にだっこする


わんちゃんが可愛くてだっこしたくなるのは自然なことですが、もし嫌がるそぶりを見せるのであれば、強制しないようにしましょう。場合によっては、興奮したわんちゃんから攻撃される恐れもあります。わんちゃんの気持ちを尊重して、無理やり行わないことが大切です。

なお、普段はだっこしても嫌がらないのに、急に抵抗するようになったら、体に異変があるサインかもしれません。念のため、動物病院で診てもらうことをおすすめします。

せがまれるたびにだっこする


わんちゃんの中には、だっこが好きで、いつでも飼い主さんにだっこを要求する子もいるでしょう。一見ほほえましい光景ですが、せがまれるたびに応じてあげるのは考えものです。要求に毎回応じると、わんちゃんがわがままな性格になるかもしれないと言われているからです。だっこに限ったことではありませんが、主従関係をはっきりさせるためにも、「言いなり」にならないように注意が必要です。

別の点として、常にだっこしてもらわないと気が済まない状態だと、飼い主さんへの依存が深まり過ぎてしまう可能性があります。

だっこを嫌がる場合の対処法は?


わんちゃんがだっこを苦手とする原因は、以下のようなことが考えられます。

・身動きが取れないことに抵抗を感じる
・飼い主さんへの信頼がまだ十分でない
・だっこの仕方が悪い
・だっこに対して嫌な印象を持っている

対処法としては、以下の点が挙げられます。

・信頼関係を育む
・正しいだっこの方法を実践する(練習してから実践する)
・慣れさせるために、だっこの時間を少しずつ延ばしていく
・おとなしくできたら褒めておやつをあげる

すぐにうまくだっこできなくても、飼い主さんが練習を重ねていくことで、飼い主さんもわんちゃんも慣れてくるでしょう。いつまでも変わらないようであれば、だっこではなく別の方法でスキンシップを取ってあげることをおすすめします。

だっこする際に役立つグッズはある?


わんちゃんを手軽にだっこするなら、スリングを使うという方法もあります。
スリングとは、中にわんちゃんを入れて歩けるキャリーバッグのひとつ。柔らかい素材なので、肩から掛けると飼い主さんとわんちゃんの体が密着した状態になり、だっこと同じような安心感が得られるのが特長です。小型犬用が一般的ですが、10kg前後の中型犬に対応している製品もあります。

まとめ


わんちゃんを正しい方法でだっこできるようになれば、記事でご紹介したメリットの他、緊急時や災害時、また愛犬に介護が必要になった時などにも役立つでしょう。くれぐれも無理をすることなく、愛犬にとっても飼い主さんにとっても負担の少ない正しい方法でだっこしてあげてください。

わんちゃんの健康維持は毎日のフードから


わんちゃんを上手にだっこするには、信頼関係が大切。愛犬の体を考えたフードを選んで、飼い主さんの気持ちを伝えましょう。
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